ポリエステルの変色!

10月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例2です。

写真はポリエステル100%の黒のスラックスです。

10年くらい前の製品で、全体的に焦げ茶に変色しています。

しかし、日焼けしにくい、内股や、裾裏などは黒いままです。

一般的なポリエステルの染色に使われている、分散染料の特徴として、長い年月がたつ内に染料が劣化しやすいと云う顕著な例の様です。

経年劣化により、紫外線の影響を受けやすくなった為、本来日焼けしにくいと思われているポリエステル100%の製品ですが、長年の使用により日焼け変色した物と考えられます。

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

( http://www.sentaku8.com )

ダウンの吹き出しでは無さそうですね!

10月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例1です。

写真は、ダウンベストの背中の一部です。

縫い目の中から、黒っぽい物が出てきている風に見えます。

顕微鏡で、縫い目の付近を拡大してみると、上の写真から解る様に、

中から汚れが吹き出しているのではなく、表面に擦り付いた様な汚れで有る事が解ります。

クリーニングにより、全体に綺麗に成った為、着用中に付いた汚れの一部が、取れていないのが顕著化し、苦情に成った物である事が解ります。

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

( http://www.sentaku8.com )

マイクロプリーツのスカーフ!

 

(before)

今回は、兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例では有りません。

当店で、最近お預かりして、処理した事例の紹介です。

写真は、エルメスのマイクロプリーツ(シルク100%)のスカーフ(処理前)です。

シルクのプリーツは、定着が悪く、着用時の汗や熱、クリーニングによって徐々に開いて来る事は、以前に紹介したとおりです。

当店では、出来るだけプリーツの維持をする為、一点ずつネットに入れ、

石油系ドライクリーニングで短時間処理をし、自然乾燥しています。

しかし、スカーフという事で、直接肌に触れ、又、汗を良く含んでいる為、

お客様は、汗抜きを希望されました。

水を使う事が御法度のプリーツですが、汗を抜く為には、水を使わねば成りません。

お客様には、リスクと、成功確率を説明し、ご了解の上、汗抜き処理をお引き受けしました。

色々考え、悩み、工夫の上、水を使っての汗抜きを行いました。

(after)

上の写真の様に、ほとんど変化無く、処理する事が出来ました (^o^)

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

( http://www.sentaku8.com )

楊柳繊維!

9月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例1です。

楊柳と云う、縮みの様な細かなマイクロプリーツの一部(背中の上部分)が、少し緩くなっているとの苦情です。

クリーニング事故の場合一部分だけが緩くなる事はほとんど考えられません。

「blugirl blumarine」と云うイタリア ブランドの逸品物を国内メーカーが輸入した商品の様で、素材表示も有りません。

メーカーが東京の日本化学繊維検査協会に鑑定依頼をしたところ、以下の様な鑑定でした。

ポリエステル100%(メーカーからの申請)

1)着用や洗濯の繰り返しにより、横方向にテンションが加わった事によるシワの緩和の可能性がある

2)生地自体の寸法変化率に問題が有った可能性

3)クリーニングの取り扱いに不備があった可能性

4)上記の複合、又はその他の要因

上記の原因が考えられるが、新品を用いての確認試験が必要。

しかし、苦情委員会で確認したところ、で触りと繊維の燃焼テストにより、素材がシルクで有る事が判明しました。

シルクは、プリーツ加工などの定着剤が無い為安定しません。

その為、着用中の、汗や、体温、体に追随する力等の要素により、シワが緩和した物と考えられます。

シルクにプリーツ加工をした製造メーカーの企画にも問題が有ったとも云えます。

プリーツ加工やシワ加工のシルク製品は、シワの緩和が有る事を承知の上ご購入下さい!

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

( http://www.sentaku8.com )

ユニクロの「ネオレザー」??

ユニクロは

「2009年秋冬シーズンの第一弾キャンペーン ~UNIQLO COLLECTION 東京 2009~ レザーのイメージを変える。」

http://www.uniqlo.com/jp/corp/pressrelease/2009/08/082615_m_09fw.html  )

との発表があり、CMでの展開もご覧になった方も多くいらっしゃる事でしょう。

この「ネオレザー」たる商品は、ポリウレタンによる合成皮革です。

4~5枚付いているタグの一枚に、「3年が寿命で、衿や袖口など場合によりもっと早く劣化が起きる」云々の表記は付いています。

しかし、売り場には鮮明な表記が無く、レジでも説明は有りません。

私の、ブログをご覧の皆様は、よくご存じの事例と成りますが、

きっと、ほとんどの方は、ラベルの表記に気が付かず購入し、3年後には、

沢山の苦情がクリーニング店に持ち込まれる事は間違いないと、業界では、危惧されています。

「まさかユニクロまでが!」と思ったのは、私だけでは無いはずです。

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

( http:\\www.sentaku8.com )

ポリエステルの移染!

8月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例3です。

写真は、ポリエステル100%のモノトーンのワンピースです。

ケアラベルはドライクリーニングONLY、手洗い不可となっており

クリーニング店もドライクリーニングをしております。

白地に黒地の染料が移染しています。

水によるウエットクリーニングで有れば、事故には成らなかったと考えられます。

最近のポリエステル生地は、原価を抑える為、低温での染色を行う事が多く、

糸自体も細く成っている為、染料の浸透が悪く、堅牢度の悪い生地が増えています。

メーカに問い合わせても、対応に慣れていないのか?、検査も行われていないのか?、

話になりません。

何度も書きますが、白+黒の様な、コントラストの強い物は、ご注意下さい。

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

( http://www.sentaku8.com  )

裏地が縮んだのでは有りません!

8月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例2です。

写真は、毛95% ポリウレタン5%のジャケットです。

ドライクリーニングにて裏地が縮んでしまったと、クリーニング店から持ち込まれました。

確認すると、裏地が縮んでいる形跡は見受けられません。

表地に使用されている、ポリウレタンが経年の劣化により弾力が無くなり伸びきった為、表面にだぶつきが生じたのが原因です。

ポリウレタンを使用した商品は着やすいのですが、3~5年で経時劣化が進みます。

購入時に確認の上、了承の上ご購入お願いします。

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

http://www.sentaku8.com  )

お洒落なシャツ!

8月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例1です。

写真はランバンの綿100%のシャツです。

衿芯が縮んでいるとの苦情です。

クリーニング店は、芯地が不良品ではないかと思った様です。

写真では解りにくいのですが、このシャツは、非常にお洒落な仕様で仕立てられており、

一般のシャツの様に機械で仕上げようとすると、芯地が縮んでいるかのごとく表面の生地に余りが出来ます。

ドレスシャツや、綿ブラウスを仕上げるがごとく、上手にハンドアイロンで仕上げると、綺麗に仕上げる事が出きるのです!!

しかし、最近の全国クリーニング組合の調査では、10軒に6軒のクリーニング店(工場)にはハンドアイロンが無いという調査結果が出でいるそうです???????

「ハンドアイロンの無いクリーニング店」は、私には想像する事すら出来ないのですが、現実問題として半数以上有るそうです。

せっかく、高額でお洒落なシャツを購入したのですから、クリーニング代を惜しまず、シャツに合ったお店に持って行ってあげて下さいm(_ _)m

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

http://www.sentaku8.com )

革からの移染!

7月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例1です。

写真はカシミヤのニットジャケットに黒い革が貼り付けられた物です。

ケアラベルには、ドライクリーニング可の表示があります。

クリーニング店では、クリーニング前に襟の革でテストを行い、堅牢度チェックでクリーニング可能であると確認した上でしたが、ポケット裏の革から移染がありました。

調べると、襟と、釦、ポケット裏の革それぞれが質の違う革が使われている事が解りました。

その為、チェックをした襟からは移染せず、ポケット裏の革から移染しました。

上代50万円近い??製品だそうですが、ひどい物です。

何度も書く様ですが、白+黒、白+紺、白+赤 等のコントラストの高い製品には、注意が必要です。

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

http://www.sentaku8.com

裏地からの移染!

6月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例4です。

MONCLERのルーマニアで作られた、ナイロン素材のダウンジャケットです。

本来、表地は白色、裏地は紺色の様です。

クリーニング店で、ウエットクリーニングを行ったところ、裏地の紺色の内、赤色色素が表地に移染した物と思われます。

ケアラベルを見ると、かなり色が剥げ、初めての洗いでは無いか?、もしくはコピーされた物か?

初めての洗いの場合は、裏地の染色堅牢度不足、の不良品が使われたコピー製品の可能性が高く、何度も洗われた製品から急に色がでた場合は、裏地の染料が、経時的劣化によりクリーニングに耐えられなくなり色が出たと考えるのが一般的でしょう。

白+黒、白+紺、白+赤 等のコントラストの高い物は、デザイン重視で、クリーニングを考えるとリスクが有る事を承知の上で購入時には一考が必要でしょう。

クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします

( http://www.sentaku8.com )