手汗による変色!!

 

 

最近アップするような出来事に遭遇することがありませんでした。

久々の事例です。

写真は3Pスーツのベストです。

10年間毎年1回クリーニングに出していたそうです。

素材は、 キュプラ50% ポリエステル50%

裾付近が左右とも変色が見受けられます。

背中の場所の様に見えるのですが、サイズの近い人に着ていただいた所、

ポケットのすぐ上に位置する部分でした。

ブラックライトを照射するとアミノ酸反応が見受けられました!!

顕微鏡で見ると ↓

 

塩の結晶も多数見受けられました。

変色しているのは、縦糸のキュプラです。

ポケットに手を入れることが多い方のベストの様で、

汗+日光による退色で有ることが解ります。

それに、左手を入れることが多い方の様で、

左側は摩擦による摩耗も見受けられます。

ポケットに手を入れる事が多く、

上着を着用されないことが多い方は

クリーニングに出すとき、このあたりの汗の付着を

一言お伝えくださいね!

 

衣料の美容室( http://www.sentaku8.com )

 

 

新JISの処理基準の変更について!

2016年12月に施行予定の新JIS絵表示ですが、

のこり三ヶ月ほどとなった先日一部表示の処理基準が変更に成るとの情報がありました。

と云っても、一般のユーザー様には、ほぼ関係ない話です。

が、クリーニング業者やアパレル産業にとっては重大な変更です。

そこで、この処理基準改訂に伴い、検査基準の改定を審議している

ATTS(繊維製品技術研究会)の担当に急遽任命されましたので

先週大阪で行われた会合に早速参加してきました。

 

現時点で変更に成りそうな部分を記載しておきます。

前回blogにアップした内容に変更がありましたので、前回のBlogを削除しました事と

まだ確定では無く、今後も変更があるであろう事をご了承下さい。

 

1)新JISで新しく追加と成った業者用ウエットクリーニング

(710) MA値60前後 --> 70~85

(711) MA値35前後 --> 35~45 (IWS 35)

(712) MA値20以下 --> 25~30

今まで新JISと 新ISOでは処理基準に隔たりが有り、せっかく統合したのに

日本と他国では違った基準に基づくものに成っていましたが、ここに来て

急に変更され、世界基準に近い値に成りました。

ウエットクリーニングについてはクリーニング業的には基準が緩くなり、

アパレル産業にとっては厳しく成った事に成ります。

MA値20以下で処理が出来る店が多くない事が変更の原因となっていると聞きました!

当店のようにMA値20以下の処理を3年前から実践して来た店にとっては商機を逃した感じがしますが.....

なにせ、このような会議に出席することはあまり無い為、今回は情報収集に徹しておりました。

 

こんな形で審議されているのですね!!

兵庫県クリーニング組合は以前からメンバー登録されているにもかかわらず

理事以外の組合員いがいには(事故調査会のメンバーにも)知らされていなかった事は驚きです!!

当店では数年前から準備をしてきた厳しい旧ウエット処理基準(MA値20以下)を元に

クリーニング処理を行う事で、衣料品により優しい、より丁寧な仕事を提供して行きたいと思っております。

 

http://www.sentaku8.com

 

クリーニングショップ衣料の美容室も宜しくお願いします。

 

新JIS絵表示施工まで一年を切りました!!

新JIS絵表示の2016年12月施工まで一年を切りました。

消費者庁のHPにもパンフレットやリーフレットがアップされています。

是非ダウンロードし、確認下さいね。

ポスター( 平成28年12月から洗濯表示が変わります )

リーフレット( 新しい!衣類の「取扱い表示」 )

パンフレット( 衣類の新しい「取り扱い表示」で上手な洗濯 )

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新JIS絵表示について!(告示後)

3月31日に消費者庁により新JIS絵表示の告示が有りました。

 

( 消費者庁 家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程の改正について )

 

( 繊維製品規程改正のお知らせ )

 

テレビ・新聞等でご覧になった方も多いかと思います。

 

内容を見てビックリしたのですが、一昨年より開かれていた説明会の内容と違ってきた事です。

 

今までの説明では、

 

●告示後施工までの間で徐々に新JISに移行し施工後は旧JIS表示の物の販売は不可

 

告示内容では

 

●告示後施行までの間は旧JIS表示。施工後も施工日前に作られた物はそのまま販売可

 

になってしまいました!

 

新JIS策定に関わり、いつも私たちと論議してきた方も、先日、私が質問するまで気がつかなかった様でした。

 

3月1日に告示予定だった物が31日になったので不思議に思っていたそうなのですが....

 

普通、公示から告示、施行まで5~6年くらいは掛ける物だそうですが、

 

JISとISOの統合については、日本が一番遅れている為、公示から施工まで2年強の短い時間を示した事に関係しているのかもしれません!

 

新しい絵表示は外国企業のパテントが関係してるため、使用料の問題が有ったそうで、

 

最終的には国の法律で表示義務がある国(日本やオーストラリア、アメリカ、カナダ、中国、韓国等)は免除と云う事で話が急にまとまった経緯も関係しているのかも!

 

この辺は想像でしか有りませんが一気に骨抜き状態になった感は否めません!

 

私たちがこの新JIS絵表示を目にするのは、2年以上後になってからになりそうですね!

 

 

クリーニングショップ衣料の美容室も宜しくお願いします。

 

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新JIS取り扱い絵表示!!

10月20日 ついに新JIS取り扱い絵表示が公示されましたね!

半年ほど前から公示日を聞いていましたが、新聞での報道が見受けられませんでした!

経産省主導で、ISOとJISの整合が行われていましたので、大臣の辞任と重なっていた為延期にでも成ったのかと思っていましたが、繊維評価技術協議会のHPで公示されたことが載っており確認が出来ました。

私の聞いている今後の予定は

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カーテン柄の損傷!!

兵庫県クリーニング組合苦情審査会の事例です。

レーヨン55% ポリエステル45% (カーテンには素材表記が有りません)

ドライクリーニング指定のオパール加工された高価なカーテンです。

オパール加工とは、織物に透かし模様をつける加工法です。酸に強い繊維と酸に弱い繊維を複合した織物に、硫酸などの酸化剤で捺印をして模様を付けると、酸に弱い繊維が抜け落ち、透けて見える状態になり、酸に強い繊維が模様として残ります。透け感が出るため、軽やかで涼しげな印象の生地になります。
酸に弱いのは綿やセルロース繊維(レーヨン)などで、酸に強いのは合成繊維(ポリエステル・ナイロンなど)です。

 

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