5月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会は、新型インフルエンザの為、神戸市の指導の元中止されました。来月一緒に鑑定する事になりましたので、ご了承下さい。
尚、神戸の街は、TV等で報道されているほど、混乱して居らず、私の周りでは、誰一人として感染者は出て居りません。
神戸を、そして当店のHPもよろしくお願いします( http://www.sentaku8.com )
神戸のクリーニングショップ衣料の美容室のblogです
5月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会は、新型インフルエンザの為、神戸市の指導の元中止されました。来月一緒に鑑定する事になりましたので、ご了承下さい。
尚、神戸の街は、TV等で報道されているほど、混乱して居らず、私の周りでは、誰一人として感染者は出て居りません。
神戸を、そして当店のHPもよろしくお願いします( http://www.sentaku8.com )
今回は、事故事例ではありません。
最近お客様からの質問や要望の有った事から一つ。
カッターシャツやジーンズ等の綿織物の縮みについてのお話です。
織物を作るときの状態を想像して下さい。
ウイキペディア織機を検索すると
( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B9%94%E6%A9%9F )
「織物」は縦に張り渡した糸、「経糸(たていと、warp)」に、横方向の糸、「緯糸(よこいと、woof、weft)」を交差させて作るものである。
と有ります。この縦に張り渡した糸は強く引っ張られ伸びた状態にあります。
毛織物の場合は裁断する前に、地伸しと云って、蒸気で蒸す事で、張力を緩和させますが、綿織物の場合は、地伸しは行われません。(蒸気では張力の緩和は出来ないのでしょう?)
張力の緩和には水で濡らす事が必要なのでしょう。つまりクリーニングする事で、この張力が緩和されます。その為、「クリーニングしたら縮んでしまった」と云う事に成るのです。
縮んだのではなく張力が緩和され本来の長さに戻ったのです。
JIS規格によると収縮率は5%未満と規定されています。
襟周り40㎝のシャツの場合最大で2㎝収縮するという事になります。
昔はデパートなどでシャツを買う場合、店員さんに、「1~1.5㎝大きめのサイズを選んで下さい!」と、云われた物でした。
最近では、非対面販売の店が増え、専門店ですら、こういった説明をせず、「ジャストサイズの製品を勧められた」と云った話を聞きます。こういった店は、どんなに有名店で良い製品を販売していても、お気に入りの商品を置いていようとも、「不良品を販売している店」と考えるべきです。
また、綿100%のジーンズは、大きめのサイズを購入し、何度も高温で洗濯し完全に緩和収縮を起こさせた上で、丈やウエストの調整を行って下さい。それが本来のサイズなのですから!!
クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします。
4月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例4です。
上の写真は、綿100%のカッターシャツの襟先が接触する部分の身頃です。
一部分が白くなっているのが解ると思います。
顕微鏡で確認したのが上の写真です。
上は正常部分、下が白化部分です。
茶色の繊維が消失した為に白く見えた事が解ります。
私は、携帯や身分証を首からかけた為、ネックベルトに襟の先が強く押しつけられ、摩擦する事によって、茶色の糸が消失したと考えました。
が、繊維研究所の方の話によると、茶色の糸が含金染料で染められていて、クリーニング時に使用されている酸素系漂白剤が、襟先の生地が何重にも重なり最も水分の乾きづらい部分に濯ぎきれず、微量残留し、身頃の含金染料と摩擦した為に、化学反応により、脆化消失した物であるとのことです。(結構複雑ですね!)
クリーニングは科学である事を改めて感じさせられました!
クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします。
4月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例3です。
写真は、クリーニングから返ってきたら、部分的に変色していると云った苦情のカッターシャツです。
クリーニング店では、ハンガーによる立体包装していた為、変色部が目立ちました。
変色は、丁度 上の写真の様に畳んだ表面のみ黄変しています。
又、下の写真の中央部のみ四角く変色していない部分があります。新品時、サイズ表記が付いている部分に符合します。
この事から、製品出荷時の包装材(透明袋)に含まれているBHT(酸化防止剤)により、黄変していた物と考えられます。
クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします。
4月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例其の2です。
綿100%のカットソーに綿のアップリケや金具、革が付いており、ドライクリーニングで赤いアップリケと、革から色泣きが起きました。
前回の「コーチのコート」と同じ店での事故の為、これも前処理剤に水分が多いものを使用した為であろうと考えられます。
しかし、半そでのカットソーであるにかかわらず、水洗いの出来ない物であること、金具の下には着用摩擦による穴が開いてしまっていたこと、等から、日本での着用には不向きな製品で、使い捨てする覚悟を持って購入していただきたいと思います。
クリーニングショップ 衣料の美容室のHPも宜しくお願いします。
( http://www.sentaku8.com )
4月のクリーニング組合苦情委員会の事例其の一です。
写真はコーチの綿100% 革のパイピング付のコートです。
ドライクリーニングしたところ革のパイピングの色泣きが起きました。
革の堅牢度不足が原因だろうと思いながら商品を良く観察すると、
1)襟やポケットのパイピングの一部には色泣きが発生していない事
2)ドットにも色泣きが発生している事
を発見しました。
これらの事から、ドライクリーニング時の前処理剤(汚れを落ちやすくする為に使う処理剤)に水分が多く入っている物を使った為に色泣きが発生した物と推測されます。
クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします
3月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例2です。
苦情内容は <衿回りの輪ジミですが、「汗による脱色だと思われます」と説明しましたが、お客様が、「1回しか 着ておらず初めてのクリーニングで汗による脱色はないだろう」とおっしゃっています。 (汗ジミによる脱色の仕組みを詳しく説明した後の回答でした)表示どおり洗っていましたので、 汗による脱色しか考えられず、調査をお願い致します。>との事です。
クリーニング店は、汗による脱色と考えたようですね!
しかし、この場合は
1)汗により青い糸の染料が白い糸に色移りした。
2)皮脂がクリーニングで取りきれず、残った状態。
のどちらかだと考えられます。
1)は油性処理で大方綺麗になりますが、変退色まで進んだ場合は不可です。
2)は油性処理をする事で綺麗に成ります。
つまり 油性の染み抜きか、ドライクリーニングすれば良いのですが!!
プロとしての責任を果たして貰いたい物です。
クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします。
3月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例1です。
上左写真はwjkのパーカーです。
クリーニングから返ってきたらピリング(毛玉)が出来ているとの苦情です。
このパーカーの生地は綿100%甘撚りの糸で織られています。
その為、摩擦によるピリングが出来やすい特徴があります。
上写真はピリングを顕微鏡で写した物です。
ピリングは全体に発生していますが、特に胸脇や脇下が多く発生しています。
メーカーや販売店は、着用やクリーニングでピリングが発生する事は避ける事が出来ない事をケアラベルなどに明記し、購入時には顧客が理解した上で購入して貰う必要が有ります!
クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします
先日、お客様との会話の中で、当店に「手仕上げの店」と云う宣伝がない事から、「すべて機械仕上げ?」との質問がありました。
一般の皆様は、「手仕上げの店」と云う看板を見て、「上手で良い店」と云う印象なのでしょうか?
クリーニング関係者が「手仕上げの店」と云う看板を見ると、「機械を入れる事が出来ないほど小さい店」と云う印象になります。
機械がないと出来ない事も結構あるのです。
取次店方式の様な大型店はほとんどが機械のみで仕上げされています。
機械化はメリットもデメリットも有ります。
つまり、機械を使って仕上げる方が綺麗に仕上げる事が出来る製品や、その部分も存在し、又、手で仕上げなければ綺麗に仕上げられない製品や部分があります。
いかに機械と手のそれぞれのメリットを生かして綺麗に仕上げていくかが、店のこだわりでもあるのです。
「手仕上げの店」が一番良い は幻想である!
と云う意味が分かって頂けるでしょうか?
クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします。
2月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例2です。
写真は、シミが浮き出たアスコットタイの一部です。
クリーニング後タイをしていたらシミが浮いて来たとの苦情です。
シミの部分を顕微鏡で確認すると、表面に白い物が付着しているのが確認出来ました。
この事から、着用後白い液状物質が付着した事が解ります。
なぜ?「シミを付けた!」では無く、「シミが浮いて来た!」と成るのでしょうか.......?
クリーニングショップ衣料の美容室のHPもよろしくお願いします。