3月も半ばを過ぎてしまいましたが、去年の12月の苦情審査会の事例から始めます!
長らくほったらかしで申し訳ありませんでした m(_ _)m
最初の写真は学生スカート、2枚目は、紳士スラックスです。
クリーニングから戻ると、写真の様になっていたとの事でした。
共に、ポケットの下側に位置しています。
顕微鏡検査をすると、切れた繊維の先端が一様に箒状になっています。
この特徴は、羊毛繊維独自の物で、長期間の摩擦の繰り返しによって発生する現象です。
この事から、ポケットに物を入れた状態で着用し、長期間にわたって物によって膨らんだ部分の繊維が、繰り返し摩擦を受けた事によって摩擦断裂していた事が原因である事が説明できます。
又、クリーニング後に損傷が目立ったのは、クリーニング前は摩擦断裂した繊維が生地構造内に残っており、クリーニングにより繊維屑として除去されたり(スカートの場合)、汚れにより目立たなかった物が、クリーニングにより綺麗になり白化が目立った(スラックスの場合)等の理由が考えられます。
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