7月の兵庫県クリーニング組合苦情審査会事例そのⅠです。
7月は久々に、多くの事例が有りますので、楽しみにしてください。
写真は、真っ白なコートなのですが、全体に黄ばんでいます。
表地 アンゴラ60% ウール40% です。
真っ白と云うのが鬼門です。
本来ウールは羊の色が基本です。
目を引く様な真っ白な羊はいません。
綿やポリエステル等その他の繊維でも同じで、本来真っ白な糸は存在せず、白く見える様に蛍光増白剤を使い白く染めているのです。
上の写真はブラックライトを当てて蛍光増白剤の反応を確認しているところです。
ボタンの跡だけが白く光っているのが判ります。
脇の下や、あわせの下側、裏等、日の当たらない部分が同様に、発光しています。
蛍光増白剤が日光や蛍光灯等の紫外線に曝される事で、劣化、分解し、クリーニングにより脱落した物です。
目の覚める様な真っ白なウールは、必ず黄ばんで来る物です。
余談ですが、蛍光増白剤には発癌性あると云われており、医師や看護師は、新品の白衣を必ず一度洗濯し、蛍光増白剤を出来るだけ除去してから着用するほどです。
又、傷口に付くと免疫が弱くなり、治癒が遅れるとも云われており、つい先日も、中国で大々的な取り締まりが有ったと新聞で読んだところです。
日本で売られている多くの合成洗剤にも、この蛍光増白剤が入っています。
出来るだけ、入っていない物を使う事をお勧めします。
衣料の美容室もよろしくお願いします。( http://www.sentaku8.com )