年が変わりましたが、先月12月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会の事例その1です。
写真は、上半身の白いシルク100%と、ポリエステル100%のスカート部分から成るワンピースです。
ドライクリーニングにより、ポリエステルの黒色の染料が白いシルクに移染した様です。
最近、濃色ポリエステル繊維からの移染が多発しています。
白黒等のコントラストのハッキリした製品は要注意です。
上の写真は、再現テストのために、常温のリモネン(オレンジオイル)を一滴、移染した部分に垂らし、乾燥した状態です。
輪郭に染料が縁り、中心が白く成っているのがわかると思います。
この事で、ポリエステル生地の染色不良が原因である事が証明できます。
最近のポリエステル繊維は、昔の繊維とは違い、非常に細くなっています。
その為、分散染料の粒子が入り込みにくくなり、表面に染料が残ってしまうのです。
カチオン染料のほうが綺麗に染まるのですが、高価なため、移行が進まない様です。
現状ではポリエステルからの移染は当たり前に成ってきています。
ポリエステル同士での白黒等コントラストの高いものの場合は、クリーニングの方法を工夫することで対処するしか無い様です。
が、シルクなどのデリケートな生地とのコンビネーションの場合は、要注意です。
お客様が、購入時に注意するしかありません(><)
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