シルクの白化



2月の兵庫県苦情委員会の事例2
先日はお客様が原因の事例でしたが、今日はクリーニング店の失敗です。
写真はシルクの生地にポリウレタンのパックコーディングを施した、いわゆるマッキントッシュタイプのコートです。
洗濯表示は手洗いもドライクリーニングも弱で可、タンプル乾燥不可の表示です。
そのコートをドライクリーニング後タンブル乾燥(家庭用の乾燥機を大きくした機械を想像して下さい)した為に全体的に斑斑に白化しました。
ポリウレタンのバックコーティングが施されているとはいえ、表面はシルクです。ご存知の様にシルクは大変デリケートな素材で、糸の切り口は三角形(△)です。特性としては、染まりにくく△の表面のみが染まり中心部分は染まらない為、摩擦で△の角が削れると中の染まっていない白い部分が出てくる為、白く目に映ります。着用時のチョットした擦れでも簡単に部分白化(袖口、襟、ポケット口、肘等が顕著)するくらいです。
クリーニング店では、原因が解らず、中から粉が吹き出たと思い検査に持って来られました。

今月の困った店其の1でした。

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