10月に入ってしまいましたが、9月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会事例其の一です。
先月訂正をしました、「ユキコハナイのカーディガン」が、劣悪なクリーニングによる逆汚染であると書きました。
9月も同じクリーニング店からの鑑定依頼で「白いアンゴラのコート」が出ていました。依頼は、背中にある傷の様な筋に対しての依頼でした。
が、白いコートが全体に縮んでおり、しかも逆汚染で、汚い白に成っていました。
今回は、「逆汚染」について説明したいと思います。
一般的にトライクリーニングは、洗濯物を(溶剤+ドライ用洗剤)で洗います。
その汚れた溶剤は、活性炭等のフィルターを通して循環させるか、又は、蒸留され、再利用されます。
水の様に透明な状態であるのがベストですが、この状態を保つ為には、非常にコストが掛かります。
この溶剤管理を怠ると、汚れがとけ込んだ状態に成ってきます。
見た目の汚れだけでなく、phも酸性になり、臭いも溶け込んでいます。(極端に汚れのひどい溶剤が皮膚に付くと溶剤火傷になり、非常に痛い思いをします)
汚れた溶剤で洗ったり、ドライソープ(洗剤)濃度が低い状態で洗ったりすると、溶剤中の汚れが飽和状態になり、洋服から取れた汚れが、再度洋服に戻ります。
此が「逆汚染」と言われる現象です。
クリーニング店の管理状態は各々です。
全てのクリーニング店が同じでないことを理解の上、クリーニング店を選択してくださいね。
「クリーニングショップ 衣料の美容室」のHPも宜しくお願いします。