ラメの消失



今月の苦情委員会の事例其の2です。
写真は、クリーニング店において不適切な染み抜きにより、ラメが消失した事例です。
ラメ(スリット糸)は、ポリエステルフィルムにアルミ等の金属を蒸着させて作ります。
この金属が、染み抜き剤の(フッ化水素−さび取り液)により光沢を失ってしまったのです。

このラメの金属が化学反応により光を失うのは、一般的には、以下の場合があります。

1)高温多湿の環境に長期間放置された場合(ポリ袋が掛けられていると、蒸発と結露を繰り返して金属が腐食する)

2)天然ゴム製品、硫酸加工紙、ウール製品(加工などにより表面に硫酸が存在する場合など)と隣り合って接触していた場合(変色の状態からハンガー掛けで隣り合っていた?)

3)金属の衣装缶に入れると「電池の原理」で金属が消費される。

4)防虫剤(ナフタリン)が使用されていた。

等です。
染み抜きは、化学薬品や、熱、等の化学反応と、超音波振動などの力学により行われます。
その為、化学薬品や熱の影響を受けやすいラメが使われている素材は、ほとんど染み抜きが出来ないのです。
ラメ(スリット糸)が使われた商品は、豪華で、ファッショナブルかもしれませんが、染み抜きが出来ない事をご承知の上での購入及び着用をお願いします。

衣料の美容室のHPも宜しく(http://www.sentaku8.com