ロット違い?



3月の兵庫県クリーニング組合苦情委員会のクレーム事例です。
写真は綿100%のパンツです。
ドライクリーニングとウエットクリーニングのWクリーニングを行っています。
パーツごとに色合いが変わっているのが解ります。
メーカーが倒産しているため、新品時の状態がどの様で有ったかは不明です。しかし、苦情品を見る限りは、デザイン的な物か、もしくは、製造時のロット不良のどちらかで有ると思われます。
ロット不良とは、生地の生産時、何百mも生産してきますので、最初と最後では、微妙に色合いが変わったりするのは良くあることです。その為、縫製時には出来るだけ近くのパーツ同士を縫い合わせます。それを間違えると、縫い合わせ部分で色合いの変化が出たり、着用&クリーニングを繰り返すことで、染色強度の違いが表面化したりします。
製造時にロット不良が表面化している場合、本来は不良品として廃棄されるのが、普通です。しかし、こういった商品を専門に修正し、一見正常品にしてしまう専門の工場も存在します。修正専門工場の一つに、私の友人が見学に行くと、超有名ブランドの製品達がいっぱいあったそうです。
修正は、所詮修正です。完璧に正常品にしている訳では有りません。その為、着用&クリーニングを繰り返すことで、修正が徐々にはがれて行き、クリーニング店でクレームになることも多々有るのです。
高級品である・高額品であるから商品ではなく、クリーニングの責任であるという思いこみをされるお客様も居られます。しかしながら特にブランド商品の値段は、「原価計算からでなく、いくらの値段を付けると一番よく売れるのか!」で決まるそうです。ヨーロッパの超高級スーツも、定価の1〜3%程度が値段の日本製の生地を使用しているとも聞いています。
高級・高額品こそ、こういった修正品の販売は止めるべきですよね!!

衣料の美容室のHPも宜しく( http://www.sentaku8.com )