昨日、兵庫県クリーニング組合の主催するセミナーに参加してきました。
繊維メーカーのOBで、ウールの専門家の方を迎えての物でした。
最近は、「水洗い可」のウール製品が増えてきましたが、こういった商品の多くが、樹脂で加工した物や、ウール特有のキューティクルを薬剤で溶かした物で有るという話の中で、気になる話をしていました。
それは、これら(ウォッシャブルウール)には、ウール特有の(湿気を蓄え、放出するという機能が無いのだ)と言うのです。この独特の機能がある為、登山や探検などの過酷な環境下が想定出来る場合は、ウール製品が身を守ってくれると云われています。
又、この樹脂加工は、ドライクリーニングにより剥がれ落ち、一度ドライクリーニングした後は水洗い出来なくなるそうです。多くの(ウォッシャブルウール)製品には、弱洗濯機のマークとドライクリーニングマークの両方が表示されていますが、此には問題点が多く、常にどちらか一方のクリーニング方法を採らなければならないのです。
「わざわざ(ウォッシャブルウール)のセーターを買うのであれば、元々水洗いの可能な安価なアクリルのセーターを買う方が良い。」と云う事でした。
それともう一つは、ウールは、温度に対してナイーブなのですが、ほとんどのクリーニング工場では、ウールニットのセーターも乾燥機を使用しています。此によりウール独特の、かさ高さ、風合いや手触りが台無しに成っていると嘆いておられました。
ご安心下さい、当店では創業以来、デリケートな衣料はすべて自然乾燥しています。