今回は、事故事例ではありません。
最近お客様からの質問や要望の有った事から一つ。
カッターシャツやジーンズ等の綿織物の縮みについてのお話です。
織物を作るときの状態を想像して下さい。
ウイキペディア織機を検索すると
( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B9%94%E6%A9%9F )
「織物」は縦に張り渡した糸、「経糸(たていと、warp)」に、横方向の糸、「緯糸(よこいと、woof、weft)」を交差させて作るものである。
と有ります。この縦に張り渡した糸は強く引っ張られ伸びた状態にあります。
毛織物の場合は裁断する前に、地伸しと云って、蒸気で蒸す事で、張力を緩和させますが、綿織物の場合は、地伸しは行われません。(蒸気では張力の緩和は出来ないのでしょう?)
張力の緩和には水で濡らす事が必要なのでしょう。つまりクリーニングする事で、この張力が緩和されます。その為、「クリーニングしたら縮んでしまった」と云う事に成るのです。
縮んだのではなく張力が緩和され本来の長さに戻ったのです。
JIS規格によると収縮率は5%未満と規定されています。
襟周り40㎝のシャツの場合最大で2㎝収縮するという事になります。
昔はデパートなどでシャツを買う場合、店員さんに、「1~1.5㎝大きめのサイズを選んで下さい!」と、云われた物でした。
最近では、非対面販売の店が増え、専門店ですら、こういった説明をせず、「ジャストサイズの製品を勧められた」と云った話を聞きます。こういった店は、どんなに有名店で良い製品を販売していても、お気に入りの商品を置いていようとも、「不良品を販売している店」と考えるべきです。
また、綿100%のジーンズは、大きめのサイズを購入し、何度も高温で洗濯し完全に緩和収縮を起こさせた上で、丈やウエストの調整を行って下さい。それが本来のサイズなのですから!!
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